年末調整の季節です
2020/11/16お知らせ
今年も早いもので、年末調整の時期が近づいてまいりました。
今年は改正事項が多く、書式も以前に比べて複雑になっておりますので、記載される際には注意が必要です。
大きな改正事項としては、給与所得控除額の最低額が65万円から55万円に引き下げられたほか、総じてどの所得層においても10万円引き下げられました。控除額が下がるということは、必然的に所得税が上がることを意味します。特に、年収が850万円を超えた場合には、給与所得控除額の上限が195万円(改正前上限220万円)に抑えられ、大きな増税となります。
給与所得控除は引き下げられますが、基礎控除に関しては、従来の38万円から原則として48万円に引き上げられています。この基礎控除の引き上げによって給与所得控除額の引き下げとの調整がはかられていますが、所得金額が2,400万円超の方に関しては基礎控除の逓減がはかられ、2,500万円超の場合は認められなくなりました。このように、高額所得者の基礎控除を消失させる施策が日本ではじめて導入されます。
他にも、扶養親族等の合計所得金額要件などにも改正があり、これまでの年末調整の手続き書類や計算手順が大きく変更されていますので、申告および計算をされる際には充分ご留意下さい。
国税庁のHPでは、年末調整の手順等を解説した動画やパンフレット、年末調整時に必要な各種申告書など、年末調整に関する情報を入手・閲覧できますので、是非一度ご確認ください。