
2025年 路線価発表
2025/07/21NEWS
7月1日に2025年分の路線価が発表されました。
路線価とは、国税庁が発表するその年の1月1日時点での主要な道路に面した1㎡あたりの土地価格を公示するもので、相続税や贈与税の計算に利用される価格のことです。
地価調査には、この路線価を含め、
①公示地価(国土交通省が調査、3月に公表)
②路線価 (国税庁が調査、7月に公表)
③基準地価(各都道府県が調査、9月に公表)
があります。
①公示地価と②路線価は、いずれも1月1日時点での価格を算出するもので、③基準地価は、7月1日時点の価格を算出するものです。
今年の発表では、全国平均が前年に比べて2.7%上昇し、現在の算出方法となった2010年以降では最大の伸び率で、2年連続で過去最大を更新ました。各地でインバウンドの影響が大きく、また、都心の物件価格高騰や、大都市圏近郊も含めた再開発の活発化により上昇地点が全国に広がったようです。
全国の最高路線価地点のうち、上昇率がトップだったのは前年比32.4%プラスの長野県白馬村です。上昇率の上位には北海道富良野市(前年比30.2%プラス)や東京都浅草(前年比29.0%プラス)、岐阜県高山市(前年比28.3%プラス)など国内有数のリゾート地や観光地が並んでいます。
これは関西でも同様で、関西2府4県での上昇率1位は、兵庫県豊岡市のJR城崎温泉駅前(前年比24.2%プラス)でした。城崎温泉では温泉街の散策を楽しむ宿泊客も多く、宿泊と食事を分ける「泊食分離」が進んでことで、飲食店向けの土地を求める事業者が多いようです。また、上昇率を大きく上げたのが大阪市の森ノ宮駅周辺です。大学のキャンパスや新駅の開発計画が進行中として、住みやすいエリアへと変わる期待感が要因のようです。
コロナ禍以降地価の上昇が続いていますが、これからの経済状態などで上昇率が鈍くなる可能性もあり、上昇基調を今後も維持できるかが注目されます。
参考:「関西の路線価2.7%上昇、3年連続プラス 上昇率トップは城崎温泉」日本経済新聞、
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF235HM0T20C25A6000000/ (2024/07/01)