決算期を決めるポイント!
2019/05/20お知らせ
会社を設立する際に決めるべき事項の中に、「決算期」があります。
そこで、今回は決算期の決め方のポイントをご紹介します。
会社の決算期は、事業年度を最長1年間として経営者が任意に決めることができます。
(個人事業主に関しては、暦年課税することが決められていて、1月から12月までの1年間となります。)
では決算期を決めるときに意識すべきことは何でしょうか?
①繁忙期を避ける
決算期には商品の製造や売買を行う事業の場合、棚卸(在庫品の現物確認・帳簿との照合)を行いますが、物の動きが多い時期に棚卸を行うのは大変で、間違いも起こりやすくなります。また、決算書及び申告書の作成には大変な時間と手間がかかります。
事業年度終了以後、2ヶ月以内に法人税等の確定申告を行い、納税しなければならないため事務処理の負担が大きくなります。
繁忙期は業績が変動しやすい時期でもあり、収支の見通しがぶれやすく、予想以上の利益や想定外の赤字などのリスクが高まります。
②決算期までに時間的余裕をもつ
決算期は売上が大きく上がる繁忙期の直後ではなく、ある程度の期間を空けた時期に設定することをおすすめします。
例えば、季節変動のある業種では、売上の大きな月が期首にくるよう調整し、決算までに計画的に投資や経費(従業員賞与等)を検討できるようにしましょう。
(上記以外の業種の場合、決算期は最も売上が上がる月の1~2ヶ月後が、棚卸、金融交渉の面からも有効と考えます。棚卸が少ないと、在庫回転率が比較的高い会社という印象を与えられます。)
③資金繰りを考える
法人税及び消費税の納期限は原則決算日から2ヶ月です。
納税資金でキャッシュフローが圧迫されないようにしましょう。
特に現金商売ではなく、掛け売りを行っている企業では注意が必要です。
会社の決算期(事業年度)の設定はあくまでも企業が自由に決めることができ、手続きが必要となりますが、実際に運営を行い、不都合があれば変更も可能です。
いくつかの判断ポイントをご紹介しましたが、専門家のアドバイスや業種形態、会社事情を勘案し、決めましょう。
<参考リンク>
■国税庁HP「決算期月別法人数」
www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/hojin1997/11.htm